海外では、夜泣きの赤ちゃんを放置?赤ちゃんとの時間、信頼関係は戻らない・・・

夜泣きに悩むママなら楽な育児法を取り入れたいですよね。海外では、赤ちゃんを一人で寝かせて、夜泣きもある程度の時間放置することで、自然と泣き止んでそのうち夜泣きもしなくなり、一人で眠れるようになると聞きます。果たしてその育児方法は、どうなのでしょうか?夜泣きは放置しても大丈夫なの?様子を見ても良い時間もお伝えします。

1、海外では、夜泣きの赤ちゃんを放置するって本当?

さくら
海外では、夜泣きを放置しておく育児法をアドバイスされることが本当にあるそうです。その起源は、1894年に遡りますが、現在に至るまで数々の育児書に受け継がれているそうです。

私の子供が赤ちゃんの時に、知り合いの方から貸していただいた赤ちゃんの睡眠本。参考に読んでみると、赤ちゃんは一人で寝かす、泣いてもすぐにはいかない、時間を決めて数分おきには見に行くようにするけれど、決して抱っこはしないといったような内容でした。この方法を実践すると、しだいに赤ちゃんも泣かなくなって一人で眠るようになる、夜泣きがなくなるといったことが書かれていました。

でも実際には、海外ですべての人がこのような夜泣きの赤ちゃんを放置するような育児はしていないそうです。

放置するのではなく、泣いている赤ちゃんを優しく慰め、見守るという方法もあります。

・すぐには抱き上げない。
・まずはベッドの中で慰める
・泣き止まなかったらベッドのそばで抱いてあげる
・泣き止んだらベッドに戻す
・ぬいぐるみやタオルなど柔らかくてママの匂いがするものを渡してあげる
・夜だからねんねしようねと優しく語りかけてあげる

といった方法がすすめられることもあるようです。この方法なら完全な放置と違って、まずは赤ちゃんを泣き止ませてあげる、それからベッドに戻して寝かしつけてあげるので赤ちゃんも安心できますね。

2、赤ちゃんとの時間は戻りません、その方法良いと思いますか?

お母さん自身の直感や本能に従って、良いと思う方法を取り入れましょう。赤ちゃんの個性に合わせた対応も大切です。それがわかるのは、赤ちゃんのお母さんであるあなたです。

さくら
育児書によって、夜泣きの対応も様々。何が良いのか迷ってしまいますよね。私は、赤ちゃんが夜泣きをしても放置するという方法は、絶対にしたくないと思いました。なので、一度もしませんでした。私は、夜泣きしている赤ちゃんを長い時間放置しておくことにとても耐えられません。普通のお母さんなら私と同じだと思います。

特に私の長男は、日中も抱っこをしていないと眠れない時期があり、手のかかるタイプの赤ちゃんでした。要求も強いタイプなので、すぐに応えてあげないとかなりの大泣きになってしまいます。そんな赤ちゃんを夜中に長い時間放置することは考えられませんでした。

私は、児童精神科医である佐々木正美先生の著書「子どもへのまなざし」を読んで、とても感銘を受けました。乳幼児期に自分の欲求にたくさん応えてもらい、たくさんの愛情を注がれた子供は信頼関係が構築して、自分にも自信が持てて、自己肯定感が育つのです。

乳幼児期に十分に欲求が満たされず愛情不足だと、その歪みは大きくなってから現れます。思春期になって問題が発覚しても、乳幼児期にその土台ができていないので後から取り返すことはかなり難しいそうです。

赤ちゃんとの時間は、一生に一度の短い時間です。その時期に子どもの要求のまま十分に手をかけてあげることが、とっても大切なんです。赤ちゃんとの時間は戻りません。乳幼児期の大切な時期に、十分に手をかけてあげたいと私は思って育児をしてきました。

中には、あまりぐずらずに温厚で手のかからない赤ちゃんもいるでしょう。そのような赤ちゃんの場合には、授乳やおむつといった最低限の欲求には応え、あとは放置というか見守る感じの子育てでも良いと思います。

赤ちゃんの個性、そしてママの本能に任せての育児が良いと思います。

3、夜泣きの赤ちゃんを長い時間放置することで失うもの

さくら
赤ちゃんの夜泣きがあまりにもひどくて、ノイローゼになりそう、耐えられないという方も中にはいるかもしれませんね。無理は禁物です。そのような場合には、父親やその他周囲の人に手を貸してもらうことも考えましょう。ママが倒れてしまっては元も子もありませんからね。赤ちゃんは、何よりも大好きなママの笑顔が見たいんですから(*^^*)

海外での夜泣きを放置しておく育児法をしようと考えている方は、泣いている赤ちゃんを長い時間放置することで失うものも理解しておいた方が良いと思いますのでご紹介しますね。

乳児院での実験的育児

数十年前の話になりますが、ヨーロッパの乳児院で実験的な育児が行われました。

赤ちゃんを二つのグループに分けます。

1、泣いても何しても深夜には授乳しない、昼間も規則正しい定時授乳をする。
2、赤ちゃんが望むたびに授乳をする。赤ちゃんの要求に従ってあやしたり抱っこしてあげる。

1つめのグループは、泣いても深夜には授乳しないのですから、夜泣きを放置状態ですね。早い赤ちゃんだったら3日、たいていは1週間前後泣いたら、翌日まで泣かないで待てるようになったそうです。

ここだけをみると、1週間程度心を鬼にして、夜泣きを放置しておけば、夜泣きをしなくなるので、ママはとっても楽になると思ってしまいますよね。でもこれは、赤ちゃんとママにとって失うものも大きいのです。

放置されることで失うもの

赤ちゃん

・母親や周囲に対する信頼感
・母親に対する安心感
・コミュニケーション能力
・母親とのふれあいを求める要求

お母さん

・赤ちゃんに対する感受性
・赤ちゃんを理解することに自信がもてなくなる

結果的に母と子のコミュニケーション能力を弱めることになります。一生懸命に泣くことに応えてもらえなかった赤ちゃんは、努力してもかなわないという自分に対する無力感を感じさせてしまうことになります。

日中にたっぷりと愛情を注いでいれば大丈夫といった考え方もあるようですが、夜間の授乳の欲求や不安な気持ちを放置された赤ちゃんの気持ちはどうでしょうか?とても不安で寂しい、悲しい負の感情でいっぱいになってしまうのではないでしょうか。

大人でも泣き続ける夜が3日でもあったらとても辛いですよね。赤ちゃんはそれ以上に辛いのではないでしょうか。

4、夜泣きの赤ちゃんを放置しても良い時間

別の記事にも書いたことなのですが、赤ちゃんの眠りは大人よりも浅く、浅い睡眠と深い睡眠のサイクルが大人よりも短いのです。眠っていても40~60分おきに浅い眠りになるので、その時に大人のように赤ちゃんも寝言を言ったり動いたりすることがあります。

寝言といっても赤ちゃんはまだしゃべれないので、泣くのですが。

赤ちゃんは、泣くたびに何かを要求しているわけではないということは、理解しておいた方が良いですね。

赤ちゃんが泣いた時、前回の授乳時間からまで1時間ほどしか経っていなかったらそれは赤ちゃんの寝言(泣き)なのかもしれません。

そうっと様子を見ておいた方が良い時間は、2~3分間。

単なる寝言だったら、2~3分程度の短い時間で泣き止んでそのまま眠ってしまうでしょう。それ以上長い時間泣くようだったら、何かを要求しているのかもしれません。赤ちゃんの要求に応えてあげるようにしましょう。

まとめ

海外では、数十年前から夜泣きを放置する育児法がすすめられることがありました。日本でもそのような方法をすすめている育児書も見られます。でも、海外ですべての人が夜泣きを放置しているわけではないようです。少し様子を見て泣き止まなかったら一度抱っこして泣き止ませてあげるといった方法もされています。

赤ちゃんの時期に要求をたくさん応えてもらったこの方が、自己肯定感が生まれて将来にわたって、自立した強い心をもって生きてゆくことができるようになります。

赤ちゃんの時間は、人間の基礎をつくる大事な時間です。後から戻ろうと思っても、その大切な時間は決して戻りません。

失うものの多い、夜泣きを放置する子育てをあなたはしたいと思いますか?赤ちゃんの個性と母親の本能で、ベストと思われる育児方法を取り入れてみて下さい。泣いている赤ちゃんを抱っこしてあげたいと思うのは、母親の本能です。それを無理に押し殺す必要はないと思います。

夜泣きが続けば、少しの間は大変だと思います。周囲の力を借りながらも、大切な赤ちゃんに信頼と自分に対する自信の感情が育まれるように配慮した子育てをしてあげたいですね。

人に対する信頼感と自分に対する自信の感情は、これからの社会を強く生き抜くためにとても大切な人間の基礎になるでしょう。

赤ちゃんはなぜ夜泣きするの?理由は月齢によって違うのです。
「赤ちゃんの昼寝のポイント☆寝かしつけ方は変えられる!理想は添い寝♪」こちらも参考にしてみて下さい。